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どこでもコンピュータへの道 |
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実はチップの中に入っている情報を読むだけでなくて、このユビキタス・コミュニケータは、チップの中の容量が足りなかった場合には、中のチップの容量の不足する分をサーバコンピュータと呼ばれている別のコンピュータに、この中に通信装置が入っていて自動的に接続して情報を取ってくるようなこともしてくれます。
こういうことをやるといろんなことができて、たとえばこのボールペンを持っているところに、ここにこういうマークがついています。これはチップが付いてますよというマークなのですが、たとえばこれをここに近づけます。そうすると(コンピュータの音声:メーカー、シェーファー、品名、ボールペン、インク、油性、カラー、グリーン、価格、1,000円)と反応します。何かということがわかるんですが、さらに、ここをもう一回クリックするとですね(コンピュータの音声:このペンはインクの注文ができます。)これがネットワークで他のコンピュータにつながっているために、換芯の注文ができるということがわかります。これはインターネットを使ってeコマースでできるようになるわけです。
たとえば、こういうのがありまして、チップがついています。セキュリティポリシーと言いまして、私は、チップがついていることと、どこについているかをちゃんと見せたほうがいいと言っています。きちっと黄色でUIDって書いてあるようにここについているのですが、これを同じようにここに近づけます。
(電子音)そうするとこういうふうに読みます。(コンピュータの音声:メーカー、ユニクロ、品名、コットンシャツ、素材、コットン100%、サイズ、L、胸囲、96から104センチメートル)というふうに出るわけです。さらに、おもしろいのが、(コンピュータの音声:弱い手絞り、脱水機は短時間で、アイロンは中温で日陰に吊り干ししてください。)これは今洗い方を読んだのですが、人間が聞いてもこれは役に立つといえば役に立ちます。私の研究室では、チップからの電子情報を直接洗濯機に伝える、という技術の開発をしています。最近の洗濯機だと、どうやって洗うかというのは、いちいちボタンを押さなければならないのですが、何も押さないでこれを入れただけで自動認識されて、最適な洗い方をしてくれる洗濯機というのができることになるわけです。
あと、ワインなんかも非常に役に立ちます。
これがどういうワインかっていうのが(コンピュータの音声:ミシェル・リンチ、98年、ボルドー、色は濃いガーネット、カシスとハーブの香りにカラメルのニュアンスが加わり、口の中にかすかにしかし良くバランスの取れたハーブと果物と鋭い酸が広がり、きれいに調和したフィニッシュにつながるお値打ち品。)このように、飲まないとわからなかったワインの中がわかります。
これはテレビなんかだとなかなかやってくれないのですが、実はこれおもしろくて、これは山崎というサントリーのウィスキーですが、ここにもチップのタグがついていまして、(山崎のコマーシャル音声:風が香る、、、)近くだとよく見えるのですが、コマーシャルのフィルムを取ってきて表示するんですね。商品そのものの説明がわかるようになっています。そういうことに使えるわけですね。
いろいろな使い方がありまして、たとえばこの本なんかもやっています。
このチップ自身を作るのが、非常に参入障壁が高くてですね、なかなか簡単には作れないのですけれども、ともかく非常に小さなものです。今私のところで作っている電子ブックというのは、ちょっと違うのです。電子ブックといいますとよく本そのものを全部こういう画面で見ようっていう話がありますね。
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