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武田計測先端知財団の理事を務めております、西村でございます。これからあとの司会を務めさせていただきます。 最初に、独立行政法人産業技術総合研究所理事長の吉川弘之先生からご講演をいただきます。講演に先立ちまして、吉川先生のご紹介をさせていただきます。予稿集のほうにも含まれておりますけれども、実は先ほど先生からお伺いしたのですが、吉川先生は56年に東京大学の工学部精密工学科を卒業されたあと、直ちに三菱造船に入社されて、短期間ではありますけれども、メーカのご経験もあるということでした。 その後、現在の理研にもしばらくおられて、それから東京大学工学部にお戻りになって教授を長く務められ、1993年からは、東京大学の総長を務められました。その後いろいろな、重要な役職を歴任されまして、放送大学の学長とか、日本学術会議の会長とか、いろいろな重要な役割を担われておりますけれども、2001年に旧通産省、工業技術院傘下の15の研究所が一つの独立行政法人産業技術総合研究所に生まれ変わって、その最初から理事長を務められております。 今、赤城の話にもありましたように、学問の世界の研究と、武田財団的な用語で言いますと生活者の価値となりますけれども、その二つを結びつけるということで、第二種基礎研究という概念を中核において、本格研究というのを精力的に展開されております。確か、お配りしております資料の中に、吉川先生と内藤耕さんとの共著になる第二種基礎研究の本があるかと思いますけれども、それを中核に置いたお話をこれから伺えるかと思います。 それでは吉川先生、よろしくお願いいたします。 |