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世界に羽ばたけ日本のバイオ |
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[図34]
MolMed社は固形腫瘍を対象としたがんワクチン遺伝子治療も開発しており、現在フェーズT/Uです。これらの遺伝子治療について、アジアでは当社がMolMed社よりライセンスを受けており、当社からはレトロネクチン法に関するライセンスを彼らに供与しました。
[図35]
これらのレトロウイルスを用いた遺伝子治療と比較して、体内遺伝子治療、つまり直接遺伝子そのものを筋肉に注射する治療法は非常に簡単です。ViroMed社とは、当社の子会社ですが、VEGFという遺伝子を用いた遺伝子治療を開発しています。対象患者は虚血性脚部疾患で、例えば糖尿病患者は血管がぼろぼろになり、顕著に現れてくるのは、脚部が腐っていくのですね。放っておくと、切断という悲惨な末路をたどります。これは意外にも日本にも韓国にも多い。
[図36]、[図37]、[図38]、[図39]
ViroMed社が開発している遺伝子治療薬は、VEGFという遺伝子を脚部に注射します。これはベクターといいますが、VEGF遺伝子をベクターに組み込んでおき、筋肉に注射します。筋肉に注射しますと、(生命は意外に難しそうにみえますが、)外からもらった遺伝子でタンパク質を平気でつくり始めます。体内遺伝子治療と聞くと、なにか難しいことやるようにお思いでしょうが、注射で終わりなのですね。
[図40]
こんないい方法はないので、国の医療費の削減にもつながると思うのですが、なにか遺伝子を使うというのが非常にアレルギーみたいになっているようです。実際このように、治療前はあまり血管が見えませんが、3ヵ月たつと、血管が新生しているのがわかります。現在、ViroMed社は韓国でフェーズUの段階です。治験の場所はソウルのサムスン病院。サムスンは、IT業界では有名な会社ですが、実はBT、バイオにも非常にご興味をもっていて、我々の韓国の子会社であるタカラコリアサムスンが出資しています。
中国での遺伝子治療についてですが、天津医大が実は遺伝子治療をやっておりますが、やはり中国は北京でやらないといけないと考え、当社の子会社を北京に設立します。なぜ北京かと申しますと、実は、中国には患者さんがたくさんおられるのですけれども、やはり手が回らないという面があるようです。この中関村生命科学園というところは、北京にあり、その近くには多くの有名な大学があります。中関村生命科学園のロット1という場所を購入し、ここに子会社を設立するのですが、そこに行った理由は、向かい側に2008年のオリンピックを目指して、大病院が建設されると聞いておりますので、それを見越して我々は行くことにいたしました。
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[図34]
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[図35]
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[図36]
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[図37]
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[図38]
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[図39]
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[図40]
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