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パネル討論



築島幸三郎


トヨタ自動車(株) バイオ・緑化事業部部長
築島 幸三郎



トヨタは、なぜバイオテクノロジーに取り組むのか BACK NEXT

バイオプラスチックの製品化

[図16]、[図17]
次にバイオマスから生分解バイオプラスッチックをつくろうというものです。サツマイモとかトウモロコシの澱粉を利用して糖をつくり、あるいはサトウキビを直接絞ればグルコースになるわけですが、それを乳酸醗酵させて、液体を分離精製して乳酸をつくり、そこから合成し重合してポリ乳酸をつくる。そこから成形加工して、使用後には微生物が分解して、私はもったいないのでサーマルリサイクルできないかなと思っていますが、焼却して熱エネルギーを取り出しまして、また自然界に戻して、さらにそれを使って光合成でサツマイモ、トウモロコシ、サトウキビができると、こういった究極の循環を目指して、そういった社会を構築したいということでやっております。

[図18]
これはトヨタの中では、乳酸をつくるところまでのプロセスを開発し、そのあとの重合は島津製作所さんの特許、ノウハウを購入させて頂き、研究者も異動してもらい、重合プラントの設備も購入させて頂き、年産100トンの能力の設備を譲り受けて操業しておりました。そういう中で徐々に技術開発も進んできましたので、トヨタ本社近くの工場に年産1,000トンの乳酸製造と重合プロセスの両方ができる一貫工場をつくりまして、昨年の10月からチューニングを行い、この春ぐらいから本格操業をやろうということで準備を進めております。ポリ乳酸、バイオプラスチックですね、これはいろんな用途が想定されまして、ただいろんな意味で課題、柔軟性、成形サイクル速度向上、耐熱性、耐衝撃性、耐久性、だとか、いろんな課題がありますけれども、いろんな企業と組んで、こうした課題を潰し、いろんな用途の開発を進めさせていただいています。今年ぐらいから順次、製品化を出していきたいと思ってやっております。

[図19]、[図20]、[図21]
これはサンプルです。こういったこともできますというものです。
この発泡材、瓶類、繊維類もできますよ。







[図22]、[図23]
社会からずいぶん評価して頂いていた2001年10月の東京モーターショーに、世界の自動車メーカーではじめて、バイオプラスチックを使った内装品のプロトタイプを出展させていただきました。2003年の5月には世界で初めて、実際の車のスペアホイルカバー、ケナフとの複合材ですが、あるいはフロアカーペット、こういったものを具体的に製品化して搭載させていただいて、だいぶ日本の自動車ユーザーの方も環境に対する意識が高まってきております。非常に、アンケート調査でも高い評価をいただいているなあと思っております。

図16
[図16]


図17
[図17]



図18
[図18]



図19
[図19]


図20
[図20]


図21
[図21]


図22
[図22]


図23
[図23]


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