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パネル討論


田中隆治


サントリー(株) 生産技術応用研究所長
田中 隆治



サントリーは、なぜバイオテクノロジーに取り組むのか BACK NEXT

サントリーのオリジナリティ

[図14]
これから少し、サントリーは何を考え、バイオの力をどう利用して皆様方のためになる、あるいは皆様方に喜んでいただける商品をつくっていくかというお話をしたいと思います。このスライドの人たちは、バイオテクノロジーの第三世代、あるいはこれから起こってまいりますバイオテクノロジーの牽引者となった人たちであります。人の遺伝子30億塩基対(ベースペア)を全部決めたセレラ社のベンター社長、あるいはアフィメトリクス社の、後で出てまいりますけれども、いろいろなマイクロアレイ、うまく評価をする道具をつくったフォダー氏、あるいはこのバイオテクノロジーの情報や、いろんな情報をうまく世界中に流すシステムをつくったブラウン先生。この人たちが何を言っておられるかというと、三つのことを言っているわけです。成功するための三つ。彼等は全部ベンチャーで立ち上げた人たちであって、ヒトのDNAシークエンシングは国際組織がやったわけでありますけれども、小さな一企業が勝ち得るということ。そのためにどういうことが大切かというのをこの3人が口をそろえて言っていることがあるわけであります。一つはスピードであると。一つは決断力であると。一つはオリジナリティであるという話であると。この三つが揃ってこそ新しい分野が拓けるんだということを言っているわけであります。スピードと決断力というのはいろいろな考え方があるわけでありますけれども、オリジナリティ、こういう技術を使って日本の中で何かをやり遂げるためにはオリジナリティ、あるいは日本の強みというのは何かというようなことを、私は良く考えてやることだと認識を持っております。

[図15]
そういう意味で、私どもの106年のサントリーの歩みを考えてみますと、先ほど申し上げましたように、皆さんもご存知のように、サントリーというのは何を売っている会社かというと今はお酒を売っている会社ではないんですね。私が入社したときは酒の会社で、ウィスキーを売っている会社だと言われていましたけれども、たった数十年でサントリーは今やもう食品会社で、食品を売っている会社であるという、新入社員の方の認識もそうであります。しかし、そういう中で、106年のサントリーのDNAは何かというと、一番最初に赤玉ポートワインを売り、ワインを売り、ウィスキーを売ってきて、ビールを売ってきて、今食品を売っている。その中に脈々と流れている精神というのは、あるいは化合物、アイデンティティとは何かというと、私はポリフェノールという化合物であると申し上げます。

[図16]
赤玉ポートワイン、皆さんご存知の赤ワインの中の赤の色、ウィスキーのあの茶色の色、ビールの薄い黄色の色、ウーロン茶のあの茶色、コーヒーの茶色、緑茶の黄色い色、全てポリフェノールを含んだ化合物であるわけであります。サントリーは何を売ってきたかというと、106年間、ポリフェノールを含んだアルコールの飲料と、ポリフェノールを含んだ水の飲料を売ってきたわけであります。それは世間でどういわれているか、嗜好品だというんですね。嗜好品というのはよくわからないんですよ、科学で。私どもは、これからお話いたしますけれども、嗜好品というような言葉はどういう言葉に置き換えられるか、私は現在それをポリフェノールという化合物を基にいたしまして、健康食品であると申し上げます。我々の歴史の中で持ってまいったものこそ、嗜好品こそ健康食品である。酒も適当に飲めば、まさに健康食品であると。タバコはどうかというとなかなか議論の難しいところでありますけれども。そういう世界でサントリーのアイデンティティとは何かというと、私はポリフェノールだと信じております。ポリフェノールというのは大変複雑な化合物でありますので、なかなか今まで取り扱いが難しい、ややこしい、邪魔くさいということで扱われなかった。私どもの場合、20年間、いわゆるサントリーの中のウーロン茶のポリフェノール、いろいろなポリフェノールを調べながら、それがその健康の重要なファクターの一つであるという結論に至ったわけであります。私どもはそういう意味で、皆さんもよくご存知の赤ワインの機能である、あるいはウーロン茶の機能である、緑茶のカテキンの機能である、あるいはゴマのセサミンという化合物の機能であるということを世の中に出してまいりました。そういう意味で、一つはこのポリフェノールという化合物を中心に、サントリーは現在食品会社といわれておりますが、食品というジャンルをどのように広げていくかということを考えて、そういう中でバイオテクノロジーをどう使うか、これがテーマとなってきます。


図14
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図15
[図15]











図16
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