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サントリー(株) 生産技術応用研究所長
田中 隆治 |
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サントリーは、なぜバイオテクノロジーに取り組むのか |
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産業となった遺伝子の組換え
[図4]
人の遺伝子を取り出すことができて、それを微生物の中で増幅する。最初に成長ホルモンであるとか、インシュリン、そういう化合物が、微生物内でつくられるようになってきて、様々な遺伝子が取り出され、皆さんもよくご存知のインターフェロンを始め、いろいろな夢の創薬の世界がこの1975年ごろから起こってまいりました。私どもはその次に1985年ごろから第二世代、1995年ごろから第三世代のバイオテクノロジーの発展があったというふうに見ております。
[図5]
第一世代は今申し上げましたように、遺伝子を取り出してきてそれを微生物の中で増やす、そしてその物質をつくる。そういう意味でいろいろな薬剤が期待され、つくり出されていったわけであります。私どもも、特にインターフェロンγ、あるいはTNFα、いろいろなものにチャレンジいたしましたが、残念ながらその初期に予想されましたほど医薬品として利用はされてこなかったわけであります。
[図6]
その次にバイオテクノロジーの第二世代といたしまして、今度は遺伝子が動物、あるいは植物中に組み込まれる。例えば、よくご存知の動物種のクローンをつくる、あるいは異例の新しい品種、例えば農薬に強い耐性遺伝子を持ったものを植物に入れて、ご存知のようにトウモロコシであるとか、ダイズであるとかというものが遺伝子組換えの技術をもって新しい食物として世に出てきた。それは現在GMO(遺伝子組換え体)というふうな世界の中で少し議論がございますけれども、そういうものがつくり出されてきた。あるいはその遺伝子を組織の中に入れることによって遺伝子治療が広まってきたわけであります。私どもは、第二世代の一つのジャンルの中で植物という分野にチャレンジしました。植物という分野というよりむしろ、花の色の変化、なぜそれをサントリーがやったかというのは後ほど申し上げます。こういうことにチャレンジしています。
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[図4]
[図5]
[図6]
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