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サントリー(株) 生産技術応用研究所長
田中 隆治 |
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サントリーは、なぜバイオテクノロジーに取り組むのか |
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新しいバイオテクノロジーの台頭するまでの歩み
[図1]、[図2]
サントリーの田中でございます。武田理事長さん、財団の皆さん、このような発表の機会を与えていただきましたことを大変感謝申し上げて、お話を申し上げたいと思います。サントリーはご存知のように1899年、本年度で106年を迎える企業でございます。最初は大阪の地で赤玉ポートワインという甘いワインを大阪の市場に売って事業展開を行ってまいりました。ご存知のように、その後はウィスキーをやり、ビールをやり、近年になりまして医薬を1979年に始め、その後に花事業、機能性食品、健康食品の事業に進んでまいっております。
[図3]
私どもがこの事業を進めるにあたって、コアとなる技術をどういうふうに考えてきたかといいますと、
一つは、特に戦後、品質の管理、あるいは製品をつくりますので、分析の技術というのを大変重要視してまいりました。
有機化学を中心とした化合物の分析という技術を重要視してきました。 もう一つは、ご存知のように発酵会社でありますので、今の新しいバイオではなくて、現在言われるオールドバイオ、微生物
を使って製品をつくり出す。つまり、農産物を微生物という生物機能を使って加工してつくり出すという二つの技術を戦後用いて商品開発、
商品の販売を行ってきたわけであります。 こういう技術の蓄積と、今松原先生からお話ありました1975年くらいから台頭してまいりました新しいバイオテクノロジー、
遺伝子組換えを中心とするバイオテクノロジーが台頭し、全ての企業に遺伝子を操作することによって新しい医薬品、創薬
という分野が可能性として出てまいりましたので、私どももそれにチャレンジしました。
当然、人の遺伝子を取って、大量に増やしてその物質をつくるという発酵という技術が当時重要視されましたので、
この分野に進んでいったわけであります。品質管理を行ううえで、分析化学、有機化学がサントリーの基盤技術になっておりましたので、
医薬事業を行うときも、もう一つの柱であるコンピューターグラフィックスの世界、天然物、
新しい化合物をいろいろなところから見出して、その化合物をlead compound(リードカンパウンド)として薬をつくるというチャレンジをやってまいりました。
そうやって、医薬事業を立ち上げ、その後、花、健康食品へと進んでいったわけであります。
先ほど、松原先生からお話がありました私どものバイオテクノロジーの見方ですけれども、遺伝子組換えが産業として起こってきた、
それを我々は1975年ごろからというふうに考えております。
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[図1]
[図2]
[図3]
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