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パネル討論


松原謙一


(株)DNAチップ研究所社長
松原 謙一
松原謙一



バイオテクノロジーとは何か BACK NEXT

[図1]
ご紹介ありがとうございます。それでは、バイオテクノロジーについて、「バイオテクノロジーとは何か」ということのイントロダクションをしたいと思いますが、「何か」という話は、この私の話の途中で出てまいります。 バイオテクノロジーを一言で定義するのは、必ずしも容易ではございません。では、どうしてバイオテクノロジー が発足して、そして今日のような状況に展開してきたかということを関連分野の歴史を中心にしてお話をしながら ご説明申し上げたいと思います。

[図2]
この図にございますように、20世紀の後半から生命の科学と技術は著しい変化をしてまいりまして、ただいまこの画面の左にございますようにいろいろなキーワードを毎日のようにお耳にされるだろうと思います。これは生命の科学と技術が大進歩したということの反映でありますし、その結果が科学としてだけでなく、技術システムとしても避けて通れないものになったということを表しているわけでございます。生命の科学というと、いかにも堅くなってしまいますが、私は生き物の科学と、とりあえず申し上げることにします。

[図3]
ここにございますように、様々な生物、生き物、そしてそれが非常に多様な反応をしているということは20世紀の前半まではそれを整理したり分類したり、綺麗に提示をするということでほとんどのエネルギーを使ってきたわけでありますけれども、いわゆる生化学ですね。今世紀の初めに化学の考え方が導入されてからこれを物質のレベルで研究できるようになって、代謝あるいは酵素という研究が非常に活発になってまいりました。そして、20世紀の半ばあたりから今度は物理の考え方を導入することによって生き物の共通性を追及する、たとえば、なぜ細胞は同じように2分裂をしながら増えるのか、どうして同じようにたんぱく質をつくっていくのか、どうしてちゃんと子供をつくっていくのか、そういう共通性を追求するというほうへいきまして、1970年代の初め、72年になりましてDNAの研究という全く新しいブレイクスルーができてまいりまして、これで生命の研究を全て遺伝子に還元して仕事ができるという時代が拓けてまいりました。この年表でちょっとその歴史を辿りながらバイオテクノロジーに至るお話をしたいと思います。
図1
[図1]






図2
[図2]






図3
[図3]



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