The Takeda Award 理事長メッセージ 受賞者 選考理由書 授賞式 武田賞フォーラム
2002

選考理由書
生命系応用分野

選考理由
業績とその創造性
1. DNAマイクロアレイとは
2. 光リソグラフィー法による高密度DNAマイクロアレイGeneChip®の作製
3. スポット法によるDNAマイクロアレイ(スタンフォード型マイクロアレイ)の作製
4. 2種類のDNAマイクロアレイの比較
5. 波及効果
参考文献
図1
図2
図3

> PDF version


選考理由書トップへ


▼情報・電子系応用分野 ▼生命系応用分野 ▼環境系応用分野
業績とその創造性
back next
4.2種類のDNAマイクロアレイの比較

 表1に、2種類のDNAマイクロアレイの特徴を比較してある。光リソグラフィー法では非常に高密度のDNAマイクロアレイを製造することができるが、搭載されるオリゴヌクレオチドの長さは制限される。スポット法で作製されるDNAマイクロアレイの密度は、光リソグラフィー法で製造されるDNAマイクロアレイの密度の約20分の1だが、搭載するオリゴヌクレオチドやcDNAに制限はない。GeneChip®は容易に入手できるが、注文生産には向いていない。スポット法は、自分でスポッターを構築しなければならないが、自分の思い通りのプローブを搭載することができる。光リソグラフィー法により、1塩基だけ異なる種々のオリゴヌクレオチドを容易に合成できるので、GeneChip®は、一塩基多型(single nucleotide polymorphism, SNP )の研究に多用されている。一方、スポット法は調製済みのプローブを載せるので、これで作製されるDNAマイクロアレイは、遺伝子発現研究に多用される。これらの2種類のDNAマイクロアレイを用いることにより、様々な研究に対応することができる。

表1. 2種類のDNAマイクロアレイの比較
種類 GeneChip® ブラウンのDNAマイクロアレイ
製造(作製)技術 光リソグラフィー法 スポット法
入手 容易 (規格製品) ロボットスポッターを自作または
購入する必要あり
注文生産 容易ではない 容易
プローブ オリゴヌクレオチド(長さに制限あり) cDNA またはオリゴヌクレオチド
(オリゴヌクレオチドの長さには制限はない)
密度 (cm-2) 〜 5000,00022 〜 50,00018)
武田賞TOPへ
back next

Last modified 2002.4.5 Copyright(c)2002 The Takeda Foundation. The Official Web Site of The Takeda Foundation.