 
スティーブン・P・A・フォダー |
 |
|
 |
 |
 |
|

[図 1]

[図 2]

[図 3]

[図 4]

[図 5]

[図 6]

[図 7]

[図 8]

[図 9]
|
[図 1]
本日、ここでこのような名誉ある賞を武田計測先端知財団から受けることは大変喜ばしいことです。この場で武田理事長及び武田計測先端知財団に感謝の意を表したいと思います。また、このような名誉ある賞をDNAアレイ分野で功績のあるブラウン博士と共に受けることは非常な喜びです。
[図 2]
この講演を研究の目的から始めたいと思います。その目的とは、人間の多様性を理解し、ひいては病気と健康を理解することです。
[図 3]
近年、私たちはヒトゲノムの解読というすばらしい科学上の進捗を見ることができました。今や、この成果を人間の健康のためにどう役立てるかを考える時に来ています。
[図 4]
そのためには、私たちはDNA塩基配列やDNAの転写によるRNAの合成、究極には細胞活性に対する配列の変化や転写の影響を理解しなければなりません。
[図 5]
もちろん、ゲノムが複雑なためこれは非常に困難なことです。ゲノムは30億以上の塩基対から構成されており、3万から4万の遺伝子を含んでいます。
[図 6]
この複雑さに対処するため、ヒトゲノム全体の変化と機能を同時に分析することができる大規模な情報処理手段を開発することが重要です。私たちはDNAマイクロアレイをDNAの情報を貯蔵するデバイス、つまりヒトゲノム情報のCD-ROMのようなものだと考えることができます。
[図 7]
このDNAの情報記憶装置には、他の情報記憶装置と同様に大規模な同時処理技術が不可欠です。私たちは、1991年のサイエンス誌にDNAマイクロアレイを作る一つの方法を発表しました。
[図 8]
私たちは、ウェ−ハ上にDNAアレイをつくるために半導体製造技術から技術を借用しました。一つのウェーハに複数のDNAマイクロアレイを作ることができます。一つのアレイには、この方法により50万種類の塩基配列のものが載っているので数百万の異なるDNA鎖を搭載することができます。この方法では、私たちは1本鎖のDNAを直接アレイ上に合成します。血液または組織のような試料は、アレイ上で処理されます。試料中にあるDNA鎖は、アレイ上に合成された相補的なDNA鎖と結合します。この結合(ハイブリダイゼ−ション)により生じたシグナルはレーザスキャナーで読み取られ、コンピュータプログラムによって解析されます。
[図 9]
このプロセスは企業化され、現在は非常に高速化されています。
|
|
|