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1.はじめに
地球環境の変化を観測し予測することは、正確で詳細な気象予測などのように、人々の生活に大きな価値をもたらす。また、大気や水循環などを通して相互に複雑に結びついている地球規模の環境変化機構を正しく理解することは、環境問題に対する対策を立てるためにも大切である。
能動型マイクロ波センサ(レーダ)を用いた人工衛星からのリモートセンシング技術は、地球環境を取り巻く諸現象のように、現象自身の規模が大きい場合や、熱帯雨林や外洋などのように観測点が非常に少ない場合に有効な計測手段であり、短時間で広い範囲を、天候、昼夜に関係なく同じ精度で精密に観測できる1)。現在、地球環境観測に活躍している人工衛星搭載レーダには、次の4種類がある。
合成開口レーダ (Synthetic Aperture Radar, SAR)
海面散乱計 (Ocean Scatterometer, SCAT)
海面高度計 (Altimeter, ALT)
降雨レーダ (Precipitation Radar, PR)
〜の三つは米国ジェット推進研究所グループでCharles Elachiが中心となり、は通信総合研究所で畚野信義と岡本謙一が中心となって開発した。
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