平成16年度 事業計画書
(平成16年4月1日から平成17年3月31日まで)
顕彰事業
平成16年度事業計画立案時点では、顕彰事業として武田賞を再開する条件は整って
いない。顕彰事業を再開する条件が整った段階で、理事会、評議員会で収支予算と事業計画を修正し、顕彰事業を再開
する。生活者の富と豊かさ・幸福をもたらす業績1件あるいは2件を選考する顕彰事業とする。賞金は1賞1億円とする。
再開の条件としては、最低5年間の顕彰事業が可能な資金を財団内に確保し、世間的に受け入れられる見
通しがあり、関係部署の了解が得られることとする。
研究助成事業
研究助成事業として武田研究奨励賞も、現段階では再開する条件は整っていない。
武田賞再開時点で再開するかどうかを理事会、評議員会で決定するものとする。
奨学賞については、平成15年度からの継続分の若手優秀研究員賞4名のみを実施する。
調査事業
平成15年度の調査事業では、新しく生まれた技術が生活者の欲する製品やサービス
として事業化されることにより、生活者の富が増大すること、そのためには新しく生まれた技術とその事業化の間に
横たわる「死の谷」を克服しなければならないという視点で、先端技術の事業化の事例調査を行ってきた。種々の事例
について調査を行った結果、分野や状況によっては、この死の谷が様々に異なること、場合によってはそういう困難
を経験することなく、事業化が成功する場合があること等が分かった。また、うまく成功した事例には、共通の
パターンがあるのではないかという課題もうかんできた。平成16年度は、この経験を踏まえ、生活者の富と豊かさを
作り出している新しい市場とそこで作り出される富と豊かさについて、調査する。具体的には、以下の項目の事項を
実施する。
1. 生活者を豊かにしている新しい製品・サービスの発見
財団の理念を深化させるため、現在生まれている市場とそこでの生活者の豊かさと幸せについて、財団
の職員一人一人が、足と人的ネットワークを使って調査する。また、それを財団内で紹介しあい、議論することで、
生活者の欲しているものへの感性を磨く。調査結果については、Proceedingsや出版といった形で公表する。
2. 事例調査
過去の事例について調査を継続する。具体的には、情報・電子系では、中立的な立場(非企業)にいる
アントレプレナー列伝、生命系では、ゲノム情報とビジネス、生活者との係わり合いについて、オープン・ソース
というキイ・ワードで、具体的な事例を調査する。
3. 座談会の開催
生活者の富とは何か、生活者は何を欲しているのか、またそれはどういう風に作られるのか等について、
識者のご意見を伺う。
普及事業
現在生まれている市場でつくりだされている生活者の豊かさと幸せについての情報
を広く社会に提供する普及事業を行う。
1. 武田シンポジウム
生活者の富と豊かさを作り出している人々、または、生活者の富とは何かということを追及している人々
を講演者に迎え、お話を伺う。財団は、調査事業で実施した「生活者を豊かにする新製品・サービス」を紹介する。
1) 日程 平成17年2月5日(土曜日) 13:00〜17:00
2) 場所 東京大学武田先端知ビル 武田ホール
3) 懇親会 講演者と財団関係者の懇親会をシンポジウム閉会後に行う。
2. Proceedingsの発行
平成16年夏季に平成15年に実施した調査事業の報告を、平成17年3月に平成16年実施の調査事業分を
Proceedingsで公表する。
3. その他
随時、webでシンポジウムや、座談会の報告を報告する。
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