カフェ・デ・サイエンス (in 福井 2日目)

科学技術週間 Cafe in 福井

2日目: あなたはどこからきたか -日本人のDNA-

日時:
2006年4月22日(土) 14:00 - 16:00
講師:
斎藤 成也 さん (さいとう・なるや)
ゲスト講師:
佐々木 閑 さん (ささき・しずか)
会場:
福井市自然史博物館 (福井市足羽町)

レポート(内容)



斎藤成也先生の呼びかけメッセージ


私という人間は、過去の人間とどのようにつながっているのだろう。 親から子に伝えられる遺伝子DNAの流れをさかのぼってゆけば、それを解明できるのだ。人間の進化を考えるとき、すべてはアフリカから始まる。 19世紀に進化論を提唱したダーウィンのころから、アフリカは人類の祖先の地として可能性があると考えられていた。 現在では、ヒトに一番近い生物がアフリカにいるチンパンジーとボノボであることが、DNAの研究で証明されている。 時代はくだって、15~20万年ほど前に、形態的に現代人と同様の人間が、東アフリカに出現した。 その集団の子孫は、10万年以上前にはユーラシアに拡散していった。彼らの子孫の一部が日本列島に渡ってきて、日本人になったのだと考えられる。 このような道筋が、化石だけでなく、遺伝子DNAを比較する研究から解明されつつあることを、DNAの基礎知識を踏まえて話し合いたい。