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武田計測先端知財団、2001年武田賞の授賞業績と受賞者を決定

─工学知の創造と活用を通じて人類に豊かさと幸福をもたらした業績を称える─

2001年9月11日 日本時間15:00:00

財団法人 武田計測先端知財団(理事長・武田郁夫、事務所・東京都中央区)はこのほど、厳正かつ公正な選考審議の結果、2001年武田賞の授賞業績と受賞者を以下のように決定しました。受賞者には賞金として分野ごとに1億円が贈られます。なお授賞式は2001年12月4日(火)、東京全日空ホテルで行われます。

<情報・電子系応用分野>

授賞業績:オープンなコンピュータ基本ソフトウエア開発モデルの提唱と実践
受賞者:
 坂村 健(さかむら けん) 所属:東京大学
(オープンアーキテクチャ方式によるTRON仕様の開発と普及)
 リチャード・M・ストールマン(Richard M. Stallman) 所属:フリーソフトウェア財団
(フリーソフトウエア概念の確立とGNUオペレーティングシステムの開発)
 リーナス・トーバルズ(Linus Torvalds) 所属:トランスメタ社
(オープンソース開発方式によるOSカーネルLinuxの開発)
賞金として1億円の3分の1ずつを上記の受賞者に贈る。

<生命系応用分野>

授賞業績:高性能DNAシーケンサを用いたモジュール系稼働システムと全ゲノムショットガン戦略を組合わせた大規模ゲノム解析システムの確立
受賞者:
マイケル・W・ハンカピラー(Michael W. Hunkapiller)  所属:アプライドバイオシステムズ社
 (高性能全自動DNAシーケンサの開発とセレラ社の設立の推進)
J・クレイグ・ベンター(J. Craig Venter) 所属:セレラ・ジェノミクス社
 (セレラ社の設立と全ゲノムショットガン戦略の構築による大規模ゲノム解析システムの確立)
賞金として1億円の2分の1ずつを上記の受賞者に贈る。

<環境系応用分野>

授賞業績:環境負荷尺度「エコリュックサックとMIPS」の提唱
受賞者:
フリードリヒ・シュミット・ブレーク(Friedrich Schmidt-Bleek) 所属:ファクター10研究所
 (「エコリュックサックとMIPS」の創出)
エルンスト・U・フォン・ワイツゼッカー(Ernst U. von Weizsaecker) 所属:ブッパータール研究所
 (「エコリュックサックとMIPS」創出基盤の確立)
賞金として1億円の2分の1ずつを上記の受賞者に贈る。
*いずれの分野もアルファベット順に記載されています。

武田賞について

武田賞は、情報・電子系、生命系、環境系の三つの応用分野において、工学知の創造と活用を通じて人類に豊かさと幸福をもたらす業績をあげた方に贈られます。業績には、一般の生活者にとっての価値の実現が求められます。生活者への価値の実現を目指す「知」を本財団は「工学知」とし、工学知の創造と活用を通じて人類に豊かさと幸福をもたらそうとする活動をテクノアントレプレナーシップ(techno-entrepreneurship)と名付けています。上記の授賞業績は「テクノアントレプレナーシップに富む工学知の創造と活用」の実現という観点から選ばれました。

武田賞の選考経過について

武田賞の候補は、2001年においては全世界約770名の推薦人(財団が依頼)によって推薦されました。この候補を19名で構成される選考委員会が厳正かつ公正に審査し、一次選考、二次選考を経て、9月3日の最終選考委員会で最終候補を選びました。この結果を受け、財団理事会・評議員会が慎重に審議し、2001年の授賞業績と受賞者を決定しました。2001年の選考委員は別紙の通りです。

財団法人 武田計測先端知財団について

財団法人 武田計測先端知財団は武田郁夫理事長の提供する私財を基金として2001年4月に設立されました。武田賞をはじめとする顕彰・助成事業のほか、計測先端知に関する調査事業、普及事業なども展開しております。


お問い合わせ先

池田 純子
財団法人 武田計測先端知財団
〒104-6591 東京都中央区明石町8-1 聖路加タワー32F 私書箱33号
TEL:03-3549-2781 FAX:03-3549-2787
E-mail: ike-jun@takeda-foundation.jp
URL: www.takeda-foundation.jp

添付資料

1.選考理由書
1-1 情報・電子系応用分野
1-2 生命系応用分野
1-3 環境系応用分野
2.選考委員一覧
3.受賞者写真
4.理事長メッセージ